七割打者のティーバッティング

文化系クズでホワイト職場のサラリーマンが直感のみで書く雑記。よくて精度70%。仕事風景、恋愛、都市、その他考察など

プロブロガー界隈は、2000年代の願望実現界隈に似ている

先日、「『好きを仕事に』と発信する人達のやることはなぜ似通う」という記事を書いた。その記事を一部分割してこちらに移している。

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その記事では、ブログ初心者の僕としては、ブログ界の頂と思われたプロブロガー界隈に憧れを持てない旨を書いた。
こういう言い方をすると、お前に憧れてもらう必要はないという話に当然行き着くわけだが、この憧れというのはくせ者だ。

いくらいくら稼いだと発信すれば、その状態に憧れる人は大勢いる。僕だって、誰かに「1億稼いだ」とだけ言われたら、羨ましさに身悶えして是非やり方を教えてほしいと思う。ところがこれが「15年で1億稼いだ」なら、あっそう、である。サラリーマンなら薄給の部類だからだ。
「月収200万円」と言われても僕は身悶えする。というより、このラインが自分の理想だ。だけどそれが瞬間最大風速なら、先が見えないからいつまでも頑張らないといけない。

独立後15年間の収入で見たとき、彼らは憧れの的になるほど稼ぐのだろうか。ある月の最大値ではなく累計として、サラリーマンを上回るのだろうか。
なぜ15年という微妙な刻みを持ち出したかには、一応自分なりの理由がある。

とにかく、僕は楽がしたい。15年前、新社会人だった僕は学生時代の生活リズムを手放したくなくて、働かずに食べて行きたいと思っていた。職場の福利厚生制度を使って百万単位のおカネを借り、ジャスダックやマザーズ系の株をデイトレしたり、願望実現系のサイトにハマったりしていた。
この願望実現サイトが、非常に面白かった。中でも、「実現くん」の求心力がずば抜けていた。月収1000万という「実現くん」が、懇切丁寧に願望実現の理論や技法を解説するブログだ。読ませる文章、内容で読者を引き込み、参考文献のアフィリエイトを貼っていたが、かなり多くの人が買ったと思われる。僕は実物を置くのが恥ずかしいので買わなかったが、電子書籍なら買ったと思う。
実現くんはミステリアスで、カリスマ性を感じさせた。情報を小出しにしながらも、内容が丁寧で信頼できた。他の先駆者は実現くんほどの引き出しがなく、また辛抱強さもなく、すぐに情報商材サイトに誘導するなど底が見え透いていたが、実現くんからは私欲を感じなかった。アフィリエイトも親切心にすら感じさせた。今思うと、ブロガーとしての力量が抜きん出ていた。

すべての記事を3回どおり読みふけったところで、似たような決意表明しかしない初心者群のコメントが気持ち悪くなって僕は読むのを止めた。彼らのコメントに感じた気持ち悪さは、今、インフルエンサー界隈やホリエモン界隈の有象無象のツイートに引き継がれているように感じている。
僕が離脱してほどなく、実現くんがブログの更新を止めたことを知った。ブログ運営はたった1年半ほどの期間だ。何者かわからないまま、カリスマのまま去った。今も、実現くんのまとめサイトは存在している。

15年後のいま、彼ら願望実現界隈の人達がどうなったか知らない。しかし、新しい界隈が生まれ、同じような精神を感じさせる人達が群がっている。テクノロジーの進展は、パソコンからスマホの世の中へと変えたが、人間はそう変わらない。
そんなわけで、僕はプロブロガーの15年後の動向を想像した次第だ。

なお、当時吸収した願望実現の知識は荒唐無稽なものではなく、意外と我がサラリーマン生活の役に立っている。と、思う。
率直に言って努力をまったくせず過ごしてきた僕だが、昇進や配属先、あり得ないような仕事を任された経験など、姿勢の割には妙に恩恵が大きく、周囲からは運が強い人間と思われている。実はひそかに、節目節目で当時学んだ技術を活用してきたのが本当のところだ。自己流なので単なる偶然かも知れないが、きっと無関係ではない気がする。


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